サンゲツのタイルカーペットが2026年7月から値上がり|整骨院の床工事への影響

これから整骨院や接骨院を開業する先生、または既存院の床を張り替えようと考えている先生へ、内装材の価格改定についてお知らせがあります。

内装材メーカーのサンゲツは、2026年7月1日の受注分から、タイルカーペットを含む床材の取引価格を改定すると発表しました。

価格改定の対象は商品によって異なりますが、サンゲツの発表では18%から30%程度とされています。

ただし、ここで最初にお伝えしておきたいことがあります。

タイルカーペットの材料価格が18%から30%上がるからといって、整骨院の床工事全体の金額が、そのまま同じ割合で上がるわけではありません。

床工事の金額には、材料費だけではなく

・既存床材の撤去
・下地の補修
・タイルカーペットの施工
・接着剤などの副資材
・廃材処分
・家具や施術ベッドの移動

なども含まれるからです。

今回は、単に値上がりのお知らせをするだけではなく、整骨院でタイルカーペットを選ぶ際に、現場では何を確認しているのかも含めて説明します。

サンゲツのタイルカーペットは2026年7月1日受注分から価格改定

サンゲツが発表した価格改定の実施日は、2026年7月1日です。

大切なのは、工事を行う日ではなく、メーカーへ材料を発注する日が基準になるということです。

例えば、実際の施工が7月以降であっても、使用するタイルカーペットの品番と数量が決まり、価格改定前に発注が完了していれば、改定前の材料価格を基準にできる可能性があります。

反対に、6月中に見積もりを依頼していても、実際の材料発注が7月1日以降になれば、新しい価格が適用されます。

つまり、

「6月中に問い合わせれば間に合う」

ということではありません。

床材の品番、施工範囲、必要数量、契約内容を確定し、実際に発注まで完了している必要があります。

整骨院でタイルカーペットがよく使われる理由

整骨院の床には、タイルカーペットが採用されることが多くあります。

ただし、整骨院には必ずタイルカーペットを使わなければならないという意味ではありません。

院の使い方や場所によっては、長尺シートやフロアタイルなど、別の床材が向いている場合もあります。

それでもタイルカーペットがよく選ばれるのは、整骨院の運営に合う特徴があるからです。

歩行感が比較的やわらかい

タイルカーペットは、塩ビ系の床材と比べると、足元がやわらかく感じられます。

整骨院では、患者さんだけでなく、先生やスタッフも一日中院内を歩きます。

硬い床よりも、足元の負担を和らげやすい点はメリットです。

ただし、やわらかければ何でもよいわけではありません。

施術ベッドの脚やキャスターが沈みすぎる商品では、ベッドを移動しにくくなる場合があります。

そのため、見た目や色だけではなく、パイルの形状や厚み、耐久性も確認します。

汚れた部分だけ交換できる

タイルカーペットは、一枚ずつ分かれています。

飲み物をこぼしたり、部分的に汚れたりした場合に、その部分だけ交換しやすいことがメリットです。

整骨院では、不特定多数の患者さんが出入りします。

雨の日には靴や傘から水分が入ることもありますし、受付まわりや出入口付近は汚れやすくなります。

予備のタイルカーペットを何枚か保管しておけば、傷んだ部分だけ交換できます。

ただし、長期間使用したあとに新品へ交換すると、周囲との色の差が出ることがあります。

日焼けや汚れによって既存部分の色が変わるためです。

将来の部分交換を考えるのであれば、施工時に同じ品番を予備として確保しておく方法もあります。

院内の音をやわらげやすい

整骨院では、患者さんの歩く音、施術ベッドを動かす音、スタッフの足音などが発生します。

タイルカーペットには、硬い床材よりも歩行音や物音をやわらげやすい特徴があります。

特に、マンションやテナントビルの上階に整骨院を開業する場合は、下の階への音にも配慮が必要です。

ただし、タイルカーペットを張れば、すべての騒音問題が解決するわけではありません。

床の構造や下地、建物そのものの遮音性能によっても変わります。

音が問題になりそうな物件では、床材だけで判断せず、建物の条件まで確認する必要があります。

整骨院ならどのタイルカーペットでもよいわけではありません

タイルカーペットは、色や柄だけで選んではいけません。

整骨院の現場では、次のような点を確認します。

・土足で利用するのか
・スリッパへ履き替えるのか
・施術ベッドを頻繁に動かすのか
・キャスター付きの椅子を使うのか
・一日の来院人数はどの程度か
・髪の毛やほこりが目立ちにくい色か
・汚れた場合に部分交換しやすいか
・受付、施術室、通路で使い分けるのか

例えば、明るい単色は清潔感を出しやすい一方で、髪の毛や黒い汚れが目立つことがあります。

反対に、濃い色は汚れが目立ちにくくても、院内が暗く狭く感じられることがあります。

床材の小さな見本だけを見るのではなく、院内全体へ張ったときの見え方まで考える必要があります。

施術ベッドやキャスターとの相性も確認します

整骨院では、家庭とは違う使い方をします。

施術ベッドを置き、キャスター付きの椅子やワゴンを使用する院もあります。

タイルカーペットの毛足が長すぎたり、やわらかすぎたりすると、キャスターが動きにくくなることがあります。

また、施術ベッドの脚へ荷重が集中すると、へこみが残る可能性もあります。

そのため、一般住宅で使う感覚だけで商品を選ばず、業務用としての耐久性を確認することが大切です。

整骨院の床であれば、

「触った感じがやわらかい」

だけでは判断できません。

院内で使用する設備と、日々の動きまで考えて選びます。

下地の状態によって工事費は変わります

タイルカーペットの張り替え費用は、床材の商品代だけでは決まりません。

既存のタイルカーペットを剥がしたあと、床の下地に大きな凹凸や接着剤の残りがある場合は、補修が必要です。

下地が悪いまま新しいタイルカーペットを張ると、

・表面に段差が出る
・継ぎ目が目立つ
・歩いたときに違和感が出る
・床材がずれやすくなる

といった問題につながります。

見積もりの際には、施工面積だけではなく、既存床材の種類と下地の状態を確認します。

同じ広さの整骨院でも、既存の床をそのまま利用できる場合と、撤去や補修が必要な場合では、費用が変わります。

値上がり前に急いで決める必要はありません

今回の記事は、

「価格が上がるから、今すぐ契約してください」

という内容ではありません。

タイルカーペットは、一度施工すると長く使用する床材です。

値上がり前に間に合わせることだけを優先し、

・院内に合わない色を選ぶ
・施術ベッドとの相性を確認しない
・下地の状態を確認しない
・予備材を用意しない

となっては、本末転倒です。

すでに開業日や工事内容が決まり、使用する品番も選定できている場合は、発注時期を確認する意味があります。

一方で、物件も決まっていない、レイアウトも決まっていないという段階で、材料価格だけを理由に急いで契約する必要はありません。

開業時期、予算、院内の使い方を整理したうえで、床材を選ぶことが大切です。

すでに受け取っている見積もりは有効期限を確認してください

すでに整骨院の内装工事や床の張り替えについて見積もりを受け取っている場合は、見積有効期限を確認してください。

見積もりを作成した時点と、実際に材料を発注する時点で仕入価格が変われば、再見積もりになる可能性があります。

特に、開業工事では、融資や物件契約、保健所や行政手続きなどで、当初の予定より工事開始が遅れることがあります。

見積書に記載された金額が、

「いつまで有効なのか」

「どの時点の材料価格を基準にしているのか」

を施工会社へ確認しておいた方が安心です。

整骨院内装センターのお見積もりについて

整骨院内装センターでは、材料の発注が価格改定後になることが予想される工事については、改定後の仕入価格を考慮してお見積もりを作成します。

ただし、工事内容、施工範囲、使用する品番が確定し、価格改定前に発注まで完了できる場合は、改定前の材料価格を基準にできる可能性があります。

施工日が価格改定後になっても、材料を事前に発注できていれば問題ありません。

ただし、見積もりを依頼しただけでは、材料価格を確保できません。

契約内容と使用材料を確定し、実際に発注する必要があります。

サンゲツのタイルカーペット値上がりについてのまとめ

サンゲツは、2026年7月1日の受注分から、タイルカーペットを含む床材の価格を改定します。

ただし、材料価格の改定幅と、整骨院の床工事全体の値上がり幅は同じではありません。

実際の工事費は、

・使用するタイルカーペット
・施工面積
・既存床材の撤去
・下地補修
・施術ベッドや家具の移動
・廃材処分

などによって変わります。

整骨院でタイルカーペットを選ぶ際は、価格だけでなく

・歩行感
・耐久性
・キャスターの動かしやすさ
・汚れの目立ち方
・部分交換のしやすさ
・院内全体の明るさ

まで確認してください。

価格改定は残念なことですが、急いで床材を決めるのではなく、これから長く使用する院内に合った商品を選ぶことが大切です。

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